こんばんは★ 今日もソファーの張り替え事例をお届けしていきたいと思います♬
張り替えさせて頂いたソファーは、オランダのスペクトラム(spectrum)のBZ53というモデル。
日本ではあまりメジャーでは無いようですが、オランダの高級家具ブランドのスペクトラム。BZ53というのは
1960年代のモデルになるようです。
そのスペクトラムのソファーはこちらになります。
シンプルなベンチタイプのソファーですが、実際に見ると量産品のソファーとは全体的似に違う感じでした。 そしてカッコいい、というのがこのソファーの第一印象でした^^ 中古品をオーナー様は購入されたようなのですが、恐らく以前に一度生地が張り替えられているであろうとの事で、それから又少し生地も劣化してしまっているという事で、今回はソファー全体の生地を張り替えのご依頼を頂きました☆ そしてソファーの裏側を見るとこの様な仕様で、バネが取り付けられています。 しかしこちらのバネが劣化していて、そこから錆のような黒い粉が沢山落ちてきて止まらない(;’∀’) という事で、それを解決するために、ソファーのバネ全てを交換させて頂くことになりました。 そしてもう少しクッション性も何とかしたいという事で、ウレタンクッションもチェックし必要であればウレタンも交換です。 バネは元々海外の物なので、全く同様のものでの付け替えは難しいので、今回はSバネでの交換を考えています。 バネと重なっている布に黒い汚れが付いているのがわかりますか? この黒い粉のような汚れが錆の様です。 掃除しても掃除してもソファーから落ちてくるという事なので、オーナー様も困り果てていました(-_-;) ソファーを工場にてまずは分解しバネや木部のチェックを行い、傷んでいる箇所は補強なり修理なりをしていこうと思います。 ビンテージのソファーなので、劣化箇所も数カ所ありそうですね。 ウレタンクッションも一旦外し、スプリングの上に張ってある布も剥がすと、スプリングがこの様に剥き出しになりました。 そして取り付けされていたバネも一旦全て取り外しです♬ 木部も痛みが出ているようで、オーナー様とご相談の結果木部の補強修理をさせて頂くことになりました。 少し弱っている手前側の木部は補強し、新しくSバネを取り付けました。 Sバネの間には等間隔でこの様にウェービングベルトも通して、更にクッション性も保たせます。 ウレタンクッションもこの様に、ピキピキと割れてしまっていて劣化している様子だったので、こちらのウレタンも新しいものに交換しました。 ソファーに座ると、どうしても前側にクッションが垂れてきてしまい荷重も掛かるので、長年使っていると致し方ない部分もあるのですが、やはりこの状態はあまり頂けないですよね(;^_^ 新しい生地も張り込み、以前より明るめのグレーで張り替え完了です! イメージも変わって良い感じだと思います♬ 今回選んで頂いた生地はスペインの加工技術が織り込まれた「アクアクリーン」という加工がされた生地を使用いたしました。 こちらのアクアクリーンは、コーヒーなどがこぼれてしまった時でも、水を浸して生地を拭いてあげると奇麗に拭き取れるような防汚加工がしてあります。 椅子やソファーの生地で、ファブリックのデメリットの代表と言えばやはり飲みこぼしなどの問題。 布は吸水性が高いだけに蒸れにくいなどのメリットもありますが、逆に水シミや汚れなども残りやすく、そのような問題を解消するのに、大きく手助けしてくれるような加工になりますので、とてもお勧めです。 アクアクリーン技術を使った生地も、色や織りなど豊富な種類があるので、気になる方は以下のURLからチェックしてみては如何でしょうか。 アクアクリーンHP ⇒ https://www.aquaclean.com/ja-jp アクアクリーンを使った椅子やソファーの生地情報⇒ https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/up20/?_ga=2.141470066.1940683901.1585919932-1251455514.1571020582 少し起毛したような、手触りのとてもいいサンゲツの「スピリット」色合いも優しい感じでいいです👏 サンゲツスピリット生地情報 https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/up20/?_ga=2.141470066.1940683901.1585919932-1251455514.1571020582 ソファー各所のビスも、合わないものが付いていたりサビていたりとしてましたので交換しました。 古いソファーですが、この様に修理や張り替えで長く使って頂くことも出来ます。 このソファーも大凡、60年近く前のものという事になるのでしょうか。 量産品などの安価なソファーや椅子は正直30年40年と使って頂くことは難しいかもしれませんが、基がしっかりとしたソファーや椅子であれば、修理や張り替えなどでかなり長い期間使って頂くことが可能だと思います。 気に入っている、使いやすいなどのソファーや椅子が劣化してしまった時でも、張り替えや修理などのメンテナンスをされてみては如何でしょうか。