本日は、IDEE(イデー)のラウンドチェアの張替えの一例をご紹介いたします。
IDEEが扱う家具やインテリアは、それひとつが生活空間にあるだけで心か満たされるような魅力があります。ですから、たとえ年月とともに消耗してしまっても、修理や張替えによって立派に生まれ変わります。
今回のIDEEの椅子は、ブルーの生地が色あせて傷んでしまっています。
そこで、生地については老舗中の老舗「サンゲツ」のUP952 テルネーロというハラコ調のファブリックをオーナーさんは選ばれ、新たに再生させることになりました。
今回の椅子、まずビフォーはこちら
お客様のもとに、椅子を引き取りに伺ったときの状態です。 色あせて汚れも目立ちます。 これだけ見ると破棄したくなるかもしれませんが、そこは職人技におまかせを。 工房に持ち込んだ椅子、まずは古い生地をはがしていきます。 こんなふうに。 椅子の張替えを行うさいには、ウレタンクッションのへたり具合や木部の傷みについても入念にチェックします。 今回のIDEEの椅子については、いずれも問題なし。 というわけで早速、椅子の本体から型紙を起こします。この工程を、パターン起こしといいます。 次は、パターンをもとにサンゲツ製の新しい生地を切断(裁断)していきます。 今回、お客様が選択されたハラコ調の生地はこちら、 とても粋ですね。 作成したパターンを基に裁断した生地は、このような感じです。 この生地を縫製します。 いっぽう、本体の椅子についてもクッションを整えます。 そして、いよいよハラコ調の生地を椅子の本体に張っていきます。 ちなみに、座面の部分はこんなふうに張ります。 すみずみまで、職人技を駆使します。 ハラコ調の生地、椅子に張られるとまた別の趣がありますね。 そして、完成です! 後方から見るとこのような感じです。 横から見たフォルムも崩れることなく美しく仕上がっています。 ビフォー・アフターを見てみましょう。 まったく新しい椅子に生まれ変わりました。 ハラコ調の生地は、面積が大きいと少ししつこくなるきらいもあります。しかし、コロンとしたフォルムのこのモデルですと、ハラコ調がちょうど部屋の中でよいアクセントに。レトロ感も醸し出して、洗練された雰囲気になります。 実用性だけではなく装飾性も兼ねた椅子になったのが、お判りいただけたと思います。 IDEEクラスの椅子になると、そのたたずまい自体が絵になります。フォルムはそのままに、生地の張替えによってまったく印象が異なる椅子へと変身、長らくその良さを楽しむことができます。 あなたのお気に入りの椅子も、ぜひ素敵によみがえらせてあげてください。