今回はオーダーで以前作られたという、ソファスツールの張り替え事例をご紹介させて頂きたいと思います。
インテリアにおいて必需品というわけではないのに、それひとつあると断然部屋が豪華に見えたり、欧米風に変身したりするアイテムがあります。
それが、スツールです。スツールは、一般的には背もたれのない椅子を指します。スツールにはさまざまな種類があり、木製の背の高いタイプはダイニングカウンターなどで活躍してくれます。
今日、張替えのために登場してもらうスツールは、キルティングスツールと呼ばれるもの。
これはまさに、部屋の中にある程度空間がなければ映えない贅沢なアイテムです。また、お店や公共の場でもよく使用されています。
お客様からお預かりしたキルティングスツールは、白とベージュのセットでシックな印象です。しかし、年月とともに薄汚れた印象になってしまいました。
コーディロイ風の布地であるため、カジュアル感のあるキルティングスツールになっています。
これを今回は、思い切って光沢のある合皮に張替え、色も鮮やかに生まれ変わらせることになりました。
張り替えた布地は、
シンコールL2574
まずは、張替え前の状態をご覧ください。
今回のキルティングスツールの難易度が高い点は、ご覧いただけますようにボタン締めであるところ。 もちろん、このボタンにも生地を張り替えていく必要があります。 取り付けるボタンに合わせて、生地を小さな円形に裁断していきます。 ボタンをくるむときには、こんな小さな部品を使用します。 生地をかぶせたこの可愛らしいこのボタンを張り替えたソファに乗せ、一定の力で下に絞っていき、立体感を演出していきます。 そして、張替え後を見てみましょう。 ボタンがほどよい立体感を演出するため、単色でも単調な感じになりません。 張替え前の布地は若々しい感じがありましたが、この質感のために大人びたイメージになりました。 全体像はこのように。張替え前の布製よりも、ボタンがよいメリハリとなっていますね。 合皮のカバーは、布製のものと比べると汚れにくく掃除もしやすいというメリットがあります。 病院の待合室や公共の場でも、使用しやすい素材といえるでしょう。 張替えは、ソファや一般的な椅子にかぎりません。 このように、一見張替えが難しそうなスツールタイプでも張替えは可能です。素材が変わることによって、お部屋の中のイメージがいっきに洗練されることもあり。 「こんな形の椅子でも張替えができるのかな」と躊躇する前に、ぜひご相談ください。