イタリアの家具の中でも、質の高い革とシックなデザインで知られている「ナツッジ」。
1959年に南イタリアで生まれたこのブランドは、エンジニアや建築家も参画して作られるソファで知られています。
今回ご依頼いただいたソファは、そのナツッジ製のものです。
全体的に黄ばみが目立つこと、そして座面部分のしわも気になります。 これは内部のクッションもへたってしまい、カバーとなる革にしわが寄ってしまいました。 革は年月とともに良い風合いを醸し出す場合もありますが、多くは経年で汚れや劣化が起こってきますので、定期的な掃除などで長持ちさせたいところです。 特に体との接触が多い部分は、汚れや劣化も目立ちやすいかも知れませんね。 人が良く座るところが他の部分よりも黒ずんでいたり、生地がほころんでいたり薄くなっていたり、劣化状態を見るとソファや椅子のどの辺りが良く使われていたかなど、分かりやすいです。 というわけで、今回はソファは劣化が激しい座面部分は革の張替え、それ以外の部分はクリーニングで対応です。 修理後の写真になります。 背もたれ部分、腰が当たる部分が黒ずんでいましたがクリーニングによってこちらもきれいになりました。 汚れなどの外観だけではなく、クッション部分を再生することで座り心地も修理前に比べ改善されました。 革の手入れははなかなか難しいものと思われがちですが、今回の様に顔料での仕上げがされた革などであれば、普段は乾拭きをしてあげるだけでも良いと思います。 顔料仕上げの革であれば少しの水分を含んだ布での吹き上げも可能な場合があるとは思いますが、今ご自身が使っているソファや椅子の革がどの様な特性の革なのかは、購入店などで事前に確認が必要かと思います。 水分を含みやすく、水拭きなどをしてしまうとシミになって取れない種類の革もあるのでご注意を(;’∀’) ひび割れや傷などを起こしてしまった場合などは、今までお問合せ頂いたお客様の中では、ご自分で市販の塗料を使って塗装をしたという方もいらっしゃいましたので、そのようなDIYでの修理もチャレンジしてみる事も出来るかと思います。 その際には既存の革の色との色合わせなどが、少しシビアで難しい部分になってくると思いますので、ご自身で修理を施す場合は自己責任でお願いします(;^_^A 今回のソファは明るい色合いですので黒ズミなどの汚れが目立ちやすく、お客様からクリーニングと革の張替えのご依頼をいただきました。 暗褐色のカバーですと汚れが目立ちにくいですが傷が目立ちやすいなど、一長一短です。 ソファや椅子の劣化でお困りの場合は、ファニチャーリペアテーブルまでご相談ください。