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ソファや椅子の木部と、そのケア・・・

 

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ソファの修理というとカバーやクッション部分が注目されます。

しかし、ソファの中には木材が大きな役割を果たしているタイプも少なくありません。そして、カバーやクッションと同様に木部も年数とともに色があせたりがたつきが出たり汚れがついたりとさまざまなストレスにさらされることになります。

今回は家具の木部に注目してみたいと思います。

 

  • ソファや家具に使用される木材の種類

 

木部画像2

 

一口に「木材」といっても、樹木の種類によって色合いや硬度、そして価格も異なってきます。

代表的な木材といえば、「ウォールナット」「チーク」や「マホガニー」などがあげられます。

硬度などだけではなく木目の美しさも高評価の理由となっています。また木の深い色合いは、それを使用するソファや椅子などの家具に確かな品格を与えてくれます。

また、「曲げ木」の別称を持つナラの木や独特の赤身を出すブラックチェリーなども人気の木材です。

一般的な家具によく使われる木材としては、ブナやラバーウッドなどもあげられます。

 

ソファをはじめとする家具の木部は、「無垢材」と「集成材」という種類に分けられます。

 

「無垢材」は、天然の木をそのまま伐りだして使用する方法です。

そのため、「広葉樹」と呼ばれる幅のある樹木が使用されます。

自然の木目や色合いを堪能でき強度にも優れています。

 

ただ、自然のものであるだけに年数とともに反りなどの不都合も発生します。

 

一方「集成材」は、天然木を接着させた木材です。

さまざまな木材を使用できるメリットがあり、針葉樹などの細い樹木も使用されています。最近は集成材の技術も向上し、強度の強い木材も作られるようになりました。

 

木材といっても色調にはかなり相違がありイメージも変化します。

選ぶソファの雰囲気や周りのインテリアに合わせて選ぶことも出来るかと思います。

 

ウォールナットの深い色合いから純白に近いピーチなど、木材の世界はとても奥が深いのです。

 

  • 木材部分の修理方法 その⓵がたつき

 

木部画像3

 

木材を使った椅子やソファは、毎日人間の重みを支える関係から経年とともにゆがみや軋みが生じます。

これが原因で、イスなどはガタつくようになってしまうこともあります。

 

イスのがたつきは、「座ってくつろぐ」ことを阻む非常に不快な現象。テーブルのがたつきも同様です。

できれば早く治したいと思う方が大半だと思います。

そのがたつきを生む原因はいくつかあるのかと思います。

木部同士のジョイント部分に隙間ができていたりビスが緩んでいたりなど、がたつきにもさまざまな理由があります。

 

座り心地が悪くなったら、買い替えという選択もあるかとは思いますが、修理によってゆるみや歪みがしっかりと修正されて、気持ちよく座ることもできるようになるので修理という選択もあります。

 

  • 木材部分の修理方法 その②シミ

 

年とともに木目にも風格が出て味が出てくるといわれる無垢材。

しかし、風合いだけではなく汚れも無視できないのが現状です。広葉樹でもカリンなどはかなり硬度も高いのですが、案外傷がつき易い木材もあります。

コップなどの底が濡れていたりして、そのコップを無垢材のテーブルに置きっぱなしにしていると、輪シミが残ってしまったなどの経験をしたことのある方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。

 

そんな場合にはまず、サンドペーパーを掛けたりとシミや色が抜けた部分など全体の色調を整えます。

その後、塗装修理を行います。

このあたり、言葉で説明すると簡単にできそうですが、自然の素材である木材を相手になかなか簡単にはいきません。

やはり経験がモノをいう世界かもしれません。

 

  • 木材部分の修理法 その③傷

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長く使っていれば、木材は汚れだけではなく傷やへこみも発生します。

へこみや傷に合わせて他の部分を削ると、全体像が見えなくなり削りすぎたり全体のバランスを大きく崩してしまう可能性もある為慎重な作業も必要です。

 

傷やへこみに対処するにはまず、グライダーなどをかけて表面の研削を行い慎重に作業を進めます。

この作業が無事に終了すると、塗装を施してコーティングを行うのです。

 

  • 木材部分の修理法 その④新しく交換

弊社に持ち込まれるイスやソファの中には、歴史を感じるアンティークのタイプもあります。数十年を超えて生き残った家具を実用的に使いたいという方のために、破損してしまった部分を再生させることも可能です。

この場合、オリジナルの木材と違和感がないように、また使用する際の実用性を考慮して交換するパーツ部分をもう一度作り直し、全体のバランスを考えて交換作業を行います。

 

  • 木部分のコーティング

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木材部分の塗装修理の際に最後の仕上げとして不可欠なのがコーティングです。

木材の保護や美しいつやを出すための作業です。

 

⓵ウレタン塗装

まず、メジャーなコーティングの為の塗料が「ウレタン」。

木の表面をウレタン樹脂でカバーしているため、木材そのものの触感は薄れます。

ただし、ウレタン塗装された木材は木材に直接汚れが付きにくいというメリットなどがあります。

 

液体をこぼしても木材に影響をあまり与えずさっと拭き取れるのがありがたいところです。また、反りや乾燥などを比較的防ぐことができるのも、ウレタン塗装が普及している理由といえるでしょう。

 

②オイル塗装

別のコーティング法としてはオイル塗装があります。自然のオイルを木材に浸透させる方法で、木材の表面に膜を張るウレタン塗装とは異なり木の感触を実感できるというメリットがあります。

木目が美しい家具に使用するとより高級感が引き立つといわれています。

しかし、オイル塗装は汚れや傷、水分に弱いのが難点です。

オイルが抜けてしまうと乾燥しやすくなるため、定期的なケアが必須です。

 

③ラッカー塗装

3つ目のコーティング方法には、ラッカー塗装があります。ウレタンとオイル、それぞれの塗装方法の中間ともいえるのがラッカー塗装です。

つまり、コーティングの膜が薄いために、木材の感触が比較的残りやすく、かつ傷などへの耐性もある程度は確保できるというイメージでしょうか。

 

  • 最後に

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家具の構成において木材を使用しないことは非常にまれ。

椅子やテーブル、ソファにはさまざまな木材が使用されています。

 

価格や質に応じて異なる木材ですが、購入して数年すると木部もくたびれてくる印象を免れません。

近年は量産型の家具が若い世代を中心に人気ですが、いっぽうでサステナビリティを意識して家具を購入する人も増えています。

つまり、環境を考えて一度購入したものは大切に長く使用するというライフスタイルです。

木材に関しては世界でも有数の歴史と技術を誇る日本、家具に使用される木部についても素晴らしい修復技術をもっています。

それぞれの木材の性質に合わせた修復方法、またコーティング方法を活用して、ぜひ良い家具を長く大事に使っていただきたいと思います。

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