東京都渋谷区の恵比寿からクーブスの革張りソファーの修理依頼を頂きました。
ヨーゼフ・ホフマンというデザイナーが作ったこの革ソファーですが、コルビジェのLC2とも形状的に良く比較されているようですね。
とても高級なソファーです^^
表面がいくつものブロックに分かれているように見えるこのデザイン、全てのブロックごとにボタン絞めされています。 ボタン締めというのは、革で巻いたくるみボタンを下から引っ張っています。 ソファーを解体し裏側はこの様な感じで 白く見える紐は全て表面のボタンとつながっています。 沢山ありますね^^ 修理の依頼内容はというと、革の縫い合わせの部分が解れてしまい再縫製をしなければいけないので 一度ソファー本体から革を剥がし裏側からもう一度再縫製です。 この部分 簡易的に修理するのであれば上から針を通しもう一度縫い付ける事も出来ますが、その方法では最後の収まりの部分で上手くいかず強度的にも問題が生じます。 ソファーや椅子のほとんどは内側での縫い合わせになっているので、一度革を剥がし製造工程と同じように内側から手縫いにて同じ針穴を通して修理です。 この様な作りなので、なかなか手間はかかりますが後々の事を考えると間違いない方法です。 革も紐も一度すべて剥がし、他の部分にも同じように解れや糸の弱っているところが無いかチェックしましたが、結果もう3,4か所同じように解れている箇所もありましたので 全て同じように手縫いにて修正し、もう一度ボタンを締め直し革を張り直して最後は裏の生地を取り付けて元通りになりました。 解れの修理はしっかり直りましたが革の塗装膜も多少弱っていますので、今後は多少注意が必要かと思います。 ボタン締めやキルティングのソファーや椅子などは、メンテンスの回数が多くなることもしばしばありますが、デザインはやっぱり高級感があって素敵です。 【椅子やソファーの張替え修理・ファニチャーリペアテーブル】