こんばんは、今回修理させて頂いた椅子ですが、な・ん・と私が存在していなかった明治時代の椅子です。
私がというよりもこのブログを見ていただいている大半の方もですね^^
つまりは遡ると椅子の歴史もとても古いものですね、現在のソファーや椅子に使われているウレタンクッションもワラだったり、生地を椅子に張り込む際に使われているステープル(ホチキスの針のようなもの)が釘だったりと色々な手間も掛かっていたことなのでしょう。
昔はリアカーに椅子張り道具を積みながら東京都内を移動する椅子張り職人さんもいたようです。
今よりもこの仕事が盛んだったんでしょうね!
さて今回の張替えを行った椅子なのですが、実は「明治〇皇」も座られた事があるとかないとか。
今は展示品の様で誰もこの椅子に座ることはないようなのですが、いつまでも椅子の歴史を見る上でも残して頂きたいものですね。
その椅子の修理前の状態はこちらです。
革も繊維がダメになっている状態ではありましたが、直さなくてもサマになると思ったこのような椅子は初めてでした^^ 今回は椅子の背もたれのはこのままの状態で、座面の革と肘掛の革を張替え修理することとのご希望でしたので出来る限り背もたれに革の色味などをあわせての張替え修理を行いました。 修理後の状態です。 生地を留めている鋲は単鋲といって鋲が一つ一つ打たれている物になり、これも当時のものですので 鋲も交換修理はせずに再利用しました。 やはりアンティーク系の椅子やソファーにはこの単鋲タイプが多いですね。 今回の椅子の修理では椅子の歴史を再確認することが出来、更に色々と新しい発見もあり今後の仕事にもとても役立てることが出来そうです。 椅子というどこの家庭にも当たり前のようにあるものですが、今後の椅子は素材やデザインはどのように変わっていくのだろう。。 など、色々なことを考えさせられました。 張替え修理やオーダーソファーなど、椅子やソファーの事はファニチャーリペアテーブルまでお声掛けください。