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【ブランドコラム】 ソファの歴史に軌跡を残す斬新さと機能性「アルフレックス」

 

 

アルフレックス1

 

イタリアンデザインのメッカ、ミラノで誕生したソファブランド「アルフレックス」。

タイヤの会社で働いていた若者たちが生み出したアルフレックスは、前提的でありながら実用性や機能性重視のソファブランドとして世界的に有名です。

日本のアルフレックスはさらに、日本人の生活スタイルにあわせて成長してきました。イタリアの粋はそのままに、日本人の生活スタイルに即したデザインを特徴とするアルフレックス・ジャパンのソファ、お持ちの方も多いのではないでしょうか。

このレベルのソファともなると、張替えや修理もする甲斐があります。なぜなら、ソファの中に込められた生産者の精神は、たとえカバーやソファの一部が劣化してきても消えることなく残るからです。

今回は、イタリアと日本の融合が生み出したソファブランド「アルフレックス」についてご紹介いたします。

 

  • タイヤの会社に勤めていた仲間が企業!

アルフレックスの創業は1947年。

ソファや椅子のブランドとしてのイメージが定着しているアルフレックスですが、創業者のメンバーはなかなかユニークです。

ピレッリというイタリアでは超大手のタイヤメーカーに勤めていたエンジニア、カルロ・バラッシとその仲間によって起業した、という風変わりな船出でした。

社名の「アルフレックス」は、イタリア語で「順応性のある家具」を意味する「アッレダメンティ・フレッシビリ」から派生した造語です。

その後、アルフレックスには建築家のマルコ・ザヌーゾが加わります。創業当時のアルフレックスのモットーは、伸縮性のある新たな素材を使用した機能性の高いソファを作ることでした。

 

  • 1951年に世に出た「Lady」が出世作

 

アルフレックス2

 

創業から間もなく、アルフレックスはミラノのコルソ・ディ・ポルタ・ヴィットーリアに本格的な本拠地を構えました。アルフレックスが世界から注目されたのは1951年、第9回目にあたるミラノ・トリエンナーレの会場でした。

当時のハイテクとデザイン性を駆使し2年をかけて開発されたソファ「Lady」が、当トリエンナーレにおいて金賞を受賞したのです。技術的にも外観も激賞された「Lady」は、当時としてはかなり前衛的な作品でした。しかし、その卓越したデザインがソファの業界に与えた影響は大きく、アルフレックスは商業的にも軌道に乗り始めるのです。

 

  • アルフレックスの実力を示す数々の受賞歴

ブランドの若さにもかかわらず、いやその若さゆえか、アルフレックスの勢いは加速していきます。とくに、建築家として開発に携わり続けたマルコ・ザヌーゾの才能は、ブランドに大きなパワーを与えました。

1951年に「Lady」がトリエンナーレで金賞を受賞した年、同じくソファの「Sleep-o-matic」も並んで金賞をゲット、1952年に代表作となる「MARTINGALA」が発表されています。

1964年には第13回ミラノ・トリエンナーレで「Fourline」が金賞を受賞し、その後はデザイナーのフランコ・アルビーニやジョー・コロンボの手による高名なチェアやソファが次々に話題になっていったのです。

1995年には、日本人工学者である細江勲夫がデザインした「Dune」がデザイン・ディスティンクション・アワードを、21世紀に入ってからも「Spline」や「Mints」などの椅子やソファのデザインで受賞。

こうした功績によって、現在はニューヨークの近代美術館にアルフレックスの椅子が展示されているのです。ソファや椅子が、アートの分野でも認められたことを示す事象です。

 

  • 「ソファ業界の雄」カッシーニとともに時代の顔に

1960年代には、アルフレックスのソファはイタリア国内にとどまらず、スイス、フランス、スペインにも輸出されるようになりました。

1966年には、カッシーナやボッフィといったイタリアンデザインのスターたちとともに、アルフレックスは「Ottangono」という雑誌も創刊。この雑誌は現在はレジェンドのように扱われるほど、当時の質の高い家具やソファ、建築が登場しました。1979年には、イタリアの工業組合からこの雑誌も金賞を授与されるにいたったのです。

アルフレックスは経済成長期のイタリアの顔として、デザインにとどまらずカルチャーという広い範疇のなかで、その名を歴史に刻んだといえるかもしれません。

2017年に創業70周年を迎えたアルフレックス、イタリア国内のデザイナーだけではなく、北欧のデザイナーたちともコラボするなど勢いは止まらず。

世代が変わっても、その魂は不変であることを証明しています。

 

  • 日本人が吸収したアルフレックスのスピリット

 

アルフレックス3

 

ところで、日本にあるアルフレックス・ジャパンは、このイタリアのアルフレックス社でそのノウハウを学んだ一日本人によって設立されたものです。

1969年にアルフレックス・ジャパンを立ち上げた保科正氏は、当時若干27歳。

高度成長期に、当時の日本で一世を風靡したヴァン・ジャケットで仕事をしていた同氏は、ファッションの世界に飽き足らず単身イタリアに向かうのです。そして、ミラノの地で運命的にアルフレックスと出会い、ここで職人たちや社員から西洋の生活スタイルとソファ製造のノウハウを学ぶことになりました。当時の日本の世相を反映して、保科氏は日本のモダンスタイルの確立に強い夢を抱いていました。つまり、生活の中心にソファを設置するという発想です。アルフレックス社はこれを完璧に理解して、力を貸してくれたのです。

 

そして1969年、アルフレックス社の販売権と日本のオリジナルデザインを武器に、アルフレックス・ジャパンを設立。日本の生活スタイルをよりスタイリッシュにすることを目標に、使い勝手がよく美しい家具の販売が開始されました。

「家具を通してライフスタイルを提案する」という保科氏の思いは、創業から50年以上たった今も同社のスピリットとなっています。ライフスタイルを確立するためのソファや家具は、人とともに長い時間をともにするべきという基本的な概念が、その品質にも投影されているといえるでしょう。

 

  • アルフレックスの代表的な製品

数々の受賞歴を誇るアルフレックスのソファには、デザインの歴史に残る傑作も多々あり。

その一部をご紹介いたします。

アルフレックスのソファの張替えや修理をお考えの方、ひょっとしてご自宅にあるのはこちらのソファシリーズでは?

 

・マレンコ

https://www.arflex.co.jp/products/marenco_/

1970年、マリオ・マレンコによってデザインされたソファは、ベストセラーとして定着しています。巨匠マレンコの直感から生まれたといわれるこのソファ、丸みを帯びたフォルムは本国イタリアのみならず、日本人の心もとらえて現在にいたります。座り心地、耐久性などあらゆる要素を、100回以上にわたって改良してきたという実績も誇ります。変形しないポリウレタンのテクノロジーもマレンコの特徴。革のバージョンをのぞいては、完全に取り外しが可能なカバーもうれしいところです。

 

・ガーレ

https://www.arflex.co.jp/products/gale/

アルフレックス・ジャパンが独自にデザインしたガーレは、日本の家屋にマッチしたサイズがなによりの魅力。醸し出す気品には、本家ミラノのアルフレックスの真髄も垣間見えます。

最高級のフェザーやダウンをふんだんに使ったガーレは、包み込まれるような座り心地を特徴としています。柔らかな座り心地でありながら、サポート力は抜群。

 

・ソーナ

https://www.arflex.co.jp/products/sona/

和のテイストにも合うソファとして、アルフレックス・ジャパンの中でも人気の高いソーナ。

空間や部屋の広さに応じて、ユニットの組み方は変幻自在。ソファに寝そべったり足を延ばしたりする日本人の生活スタイルに、よくマッチするシリーズとされています。日本人好みのオーソドックスなデザインで、ロングセラーとなっているラインです。

 

・ブレラ

https://www.arflex.co.jp/products/brera/

 

ミラノにある高名な美術館の名を冠したブレラは、イタリア人デザイナーであるセルジオ・ブリオスキの手から生まれました。

比較的広い空間の中でその美しさが際立つブレラは、背やアームがない抜け感が最大の特徴。脚部の素材は、大理石や木材から選択できるため、環境に即して設計できるのが心強いところです。クールで成熟した空気を醸し出す、レベルの高いソファといえるでしょう。

 

・A・ソファ10

https://www.arflex.co.jp/products/a_sofa_10/

 

アルフレックス・ジャパンのさまざまな製品の中でも、特に実用性において人気が高い売れ筋商品がこちら、A・ソファ10です。2010年にリニューアルされたさいに、フルカバーリング仕様となりました。

日本の平均的な家屋にもふさわしいベーシックなデザインが、売れ筋となったゆえんです。ソファのフォルムがシンプルなだけに、周りの環境と順応しやすくあらゆるインテリアともとけこんでくれる順応性あり。

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