いざ新しいソファを買う必要に迫られた場合、気になる一つの要素としてメーカーやブランドをどの様なものを選ぶかという点ではないでしょうか。 それぞれのブランドには特徴や長所があり、パンフレットを見ているだけではなかなかピンとこない時もあるかと思います。 今回はとくに、国産と輸入されたソファの相違点に着目してみました。 まずは、国産のソファをみていきましょう。 国産のソファというと、質実剛健で実用的というイメージも強いのではないでしょうか。 日本はそもそも畳の文化でしたから、ソファや椅子の歴史というのは欧米に比べると短いかも知れません。 しかし、ソファや椅子を作る以外のところでも日本の高温多湿にする技術や、物を作るという部分の職人の技においては突出したものであることが世界でも認められています。 歴史の中で培われてきた技術は、ソファや椅子を造る際にもしっかりと反映されているのかと思います。 つまり、メイド・イン・ジャパンであれば日本の文化や日本人の体形、又は家の作りに合わせて作られるので、おのずと居心地のよいソファや椅子を購入できる可能性が高くなるのかと思います。 国産のソファのさらなるメリットは、先ほども少し触れたようにサイズやデザインが日本の家屋にマッチする点です。 Covid-19の世界的な感染拡大で、日本の清潔な生活スタイルが注目を浴びています。 コンパクトに実用的にまとまっている日本の家屋に、国産のソファはサイズ感がぴったりと合うことが多いのです。 また、使用している素材やデザインも日本の風土に即しており、優しい風情を醸し出すことが多いといえるかもしれません。 一見したところ地味に見える場合もある日本の家具も、使用年数を重ねるごとにその良さを実感したり、また飽きがこないという点も長所といえるでしょう。 ですから、プライベートな生活を送る自宅の居間にこそ、国産のソファはふさわしいといえるかもしれません。 日本のメーカーはアフターケアも丁寧なところが多いうえ、修理に関しても直接問い合わせができて、連絡もスムーズだという利便性があります。 ソファは、年数を重ねればどうしても修理や張替えは免れませんから、先々のことも考えて国産を選ぶというのも一つの手かもしれません。 いっぽう、輸入されてくる海外ブランドのソファや椅子にはどんな利点があるのでしょうか。 まず、一点豪華主義というか存在感があるソファが多いという点があげられます。 会社や人の出入りが多いご家庭では、デザインや素材に重厚感がある海外ブランドのものは見栄えがするかもしれません。 また、欧州各地で毎年行われる家具の見本市にも登場することが多いブランドは、最新の技術をソファにも投影してくることが多いようです。日本人に合う合わないという部分がある場合もありますが、座り心地のよさをとことん追求したソファが、海外には多く見られます。 椅子に座る歴史が長い欧米では、実績のあるブランドが多いのも事実なのです。 さらに、そのブランドが持つ特徴が嗜好や感性に合致すると、ひとめぼれのようにソファが欲しくなってしまうことも多々あります。他の追随を許さないデザイン性で勝負するブランドには、こうしたファンもついているのです。 輸入のソファを購入するにあたって一番気になるのは、サイズやアフターケアではないでしょうか。 まずサイズについてみると、高さや幅が選べるシリーズがいくつも存在します。ブランドによっては、アジア市場での需要を見越してオリジナルのサイズとは異なるシリーズを展開している場合もあります。 これならば、日本の家屋に設置するにも問題は少なくなります。 ただしあまり大きすぎるソファに関しては、例えば海外の大きなソファは横幅が2200mm、奥行が1000mmもあるものも存在します。 そうなると、特に東京都内の狭い敷地に建てられた戸建て住宅などは、狭い空間をいかに効率的に使うかを考えて造られている為、間口や階段幅も狭い場合があります。 横幅が2m20㎝、奥行が1mもあると間口や階段幅が70㎝の家などは搬入出が厳しくなってくるため、窓からの吊り上げ吊り下げなどが必要になってきます。 そうすると運搬費用が嵩むなどの問題も出てくるかと思います。 また、修理や張替えに関してはブランドの日本代理店が対応する場合もあれば、通常のソファの修理店でスムーズに解決できるのが実情です。 とくに思い入れのある生地や部品を海外から輸入するという場合を除けば、日本にある素材で十分に対応可能なケースが大半です。 日本の職人さんの技も非常に高いため、欧米で生産されたソファについても修理の技術に関しては心配はいりません。 むしろ、日本語でしっかりと意思の疎通をして、納得のいく修理を行うことができるのです。 ソファは容積も大きいのですが、お買い物の額としても家庭の中では大きいほうに入ります。それぞれの家庭の経済状況によってソファを選択する際の予算も異なると思いますが、1度購入したら長く使う家具であるだけに「安物買いの銭失い」だけは避けたいところです。 昨今は量販店も増え、ネットショッピングでソファも購入できるようになりました。 ソファにかぎらずあらゆる商品に該当する常識は、安価で購入したものが高品質であることはまれであるという点でしょうか。 ソファや椅子の価格もピンキリで、数万円から100万円ゆうにを超えるものまであります。もちろん、メーカーによっては長く使うことを目的としていない量産型もあることはしっかり頭に入れておく必要があります。 一般的に、国産だからあるいは輸入物であるから安い高いということはありません。 あくまで、品質が価格の基準となります。 もちろん、輸入のソファは輸送にかかるコストが上乗せされていますが、国産のソファも材料の原価が上昇しているため高品質のものは決してお安くはないのです。 ネットショッピングで安く見えるソファも、内部の品質まではうかがい知ることができません。 耐用年数をソファ購入の条件に入れたい場合には、しっかりと自分の目で見て、実際に座って感覚を試したうえで購入することがベストです。 品質と価格のバランスも、いくつかのソファを見ているうちに自分の中で基準ができてきます。国産か輸入のタイプかという選択は、まずは価格と品質を熟知した後でも遅くはないでしょう。 修理については、輸入品は部品や素材の調達が困難でより高額になる傾向があることがよく言われます。 実際には、国産のものでもオリジナルの素材に準じてよい品質のものを使用すれば、それに比例して修理費もあがります。 輸入品のソファの修理の場合、オリジナルと遜色のない素材が代替として存在することも多く、国産のソファと比較して修理費が高くなることはあまりありません。 前述したように、輸入の生地などにこだわりのある場合は、修理店が海外から取り寄せることになりますので、日数や輸送費がかかってくることになります。 通常の生地であれば、ファブリックでも革製でもかなりの種類が日本でそろいますから、それほど心配することはないでしょう。 もちろん、国産のソファは生産元と直接修理について話し合えるというメリットはありますが、経験を積んだ家具の修理店であれば広い視野からコストと質に合った修理法を提案してくれますので、この点においても輸入した家具にデメリットがあるとはいえないかと思います。 ソファを購入するにあたり、国産か輸入のものかで目移りしてしまうのは当然のことです。グローバル化が進んだ近年は、国産でも特徴的なデザインを持つソファがありますし、輸入されたものでもコンパクトで実用性を重視したタイプも多く、一概にその相違性を語ることは難しくなりました。 ソファを選択するうえで重要なのは、どこで生産されたかよりも品質と嗜好、そして価格の折り合いになってきます。また、国産に軍配が上がりそうな修理の面についても、専門の修理業者に頼めばいずれのタイプのソファでも真摯に対応してくれますのでご心配は無用。まずは、価格や品質を良く見極め、設置する場所とのバランスも考慮して、「これが好き!」と心から思えるソファを探してみてください。