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1世紀の歴史に幕を閉じた高級家具ブランド「ドレクセル・ヘリテイジ」DREXEL HERITAGE

ドレクセル画像 1

 

欧州のエレガンスがアメリカにわたり、大輪の花を咲かせたといってもよいのがソファや椅子でも有名な「ドレクセル・ヘリテイジ」DREXEL HERITAGEという家具ブランドです。

アメリカはノースカロライナ州の良質な木材を使用し、類を見ない高級な家具で知られるドレクセルは、世界大戦や世界大恐慌をも乗り越えて成長してきました。

その過程や同社の特徴についてご紹介いたします。

 

創業は1903年、苦難の創業時から成長期

 

ドレクセル画像 2

 

ドレクセルの創業は1903年。

ブルーリッジ山脈のふもとバーク群ドレクセルに拠点を置き、その良質な木材を使用した家具の販売を開始しました。豊かな広葉樹、工業に不可欠な水流、低コストの労働力に恵まれた当時のノースカロライナでは、家具の生産に拍車がかかっていたのです。

創業当時のドレクセルは、職人たちも技術の習得は手探りの状態。ドレッサーやタンスが主要の製品であったと伝えられています。当初は過小評価されていたドレクセルも、1920年代に入ると次第にその質に着目されるようになります。

 

第1次と2次の世界大戦の合間に、ドレクセルは南部の一工業会社からアメリカ国内の家具市場でも名前を知られる存在になりました。すでにそのころ、アメリカ北部では木材の質だけではなく、デザイン性や機能性にも優れた製品を生産していました。ドレクセルもこのスタイルを踏襲し、大幅にブランド力をアップさせたのです。

 

こうした動きによって、ノースカロライナ州の家具生産はアメリカ国内でも他を圧するパワーを有するようになります。ドレクセルはその中でも、筆頭に名前があがるメーカーへと成長していたのです。

 

世界恐慌も乗り越えて

1935年ごろには、成長してきたドレクセルも世界恐慌の波をもろに受けることになります。

このころ、創業者の主要メンバー4人がすべて亡くなり、若い世代がドレクセルを主導する時代と重なります。

社長となったロバート・O・ハフマンは、生産工程には口を出さずに現場の職人に一任する戦略に転じ、自らは会社の運営に没頭します。若きハフマン社長の英断で、これまでドレクセルが販売してきた安価な家具は生産を中止、高品質高価格の家具の生産に的を絞ることになったのです。

これが大当たりし、当時のアメリカ産木製家具におけるドレクセルのシェアは飛躍的に伸びることになったのです。

 

ヘリテイジ社を吸収

ドレクセル画像 3

 

ドレクセルは、アメリカ国内における家具の主要スタイルを網羅する生産を続けていましたが、1950年前後にヨーロッパの伝統的な流れをくむ高級志向へと変化していきます。

18世紀のマホガニー製の家具にインスピレーションを得た製品は人気を博し、1948年にはドレクセルの売り上げの4分の3のシェアを占めるようになったのです。アメリカの植民地時代の様式、イタリア風、フレンチとさまざまなシリーズが登場しますが、特にフレンチ・シリーズは莫大な人気を得ることになりました。

1950年代、ベッドルームとダイニングルームの家具といえばドレクセルの名が上がるほど、知名度は大きく上昇していたのです。

 

1957年、ドレクセルは箱もの家具メーカー「モーガントン・ファニチャー」と、総張椅子メーカーのトップであった「ヘリテイジ」を吸収します。ヘリテイジは合併後も独立して超高級な椅子の生産を持続、ドレクセルもその路線に乗って寝室やダイニングルームに布張りを使用した超高級ラインを販売することに成功したのです。

 

ドレクセル・ヘリテイジは順調に成長し、1966年のビジネス・ウィーク誌ではアメリカで第3位の家具メーカーに位置づけられるほどになりました。

 

1968年、日本でも工場がオープン

ドレクセル・ヘリテイジのライセンスを獲得し、1968年から日本でも同社の家具の生産が開始しました。寝屋川にある工場では150に及ぶ家具が生産され、その品質とデザインは本家をしのぐといわれるほど、高名な存在となります。寝屋川のドレクセル・ヘリテイジの家具生産は、日本における顕著な経済成長を示す事象であったといえるでしょう。

 

70年代から90年代へ 

 

ドレクセル画像4

 

1970年代、世界的な高度経済成長の時代を迎えると、中産階級と呼ばれていたアッパーミドルの人々の経済力を有するようになりました。

ドレクセル・ヘリテイジはこの流れを受けて、この階級にターゲットを絞った地中海シリーズやモダンなラインも発表しています。

 

順調に成長していたドレクセル・ヘリテイジに陰りが見え始まるのは、世界的に経済の後退が始まった90年代のことでした。経済の悪化は住宅市場を直撃、家具の販売も前年比マイナスの時代に突入してしまうのです。

 

ドレクセル・ヘリテイジは、苦難の時代になんとかかじ取りをしようと、1993年ごろからショールームの一新を開始しました。しかし、時代に流れには勝てないまま、2014年にアメリカにおけるドレクセル・ヘリテイジは幕を下ろすことになったのです。

ブランドの幕が下りても、1世紀強にわたって同社が生産し続けた家具は堅固で、現在も世界各地で愛用されています。

お手元にドレクセル・ヘリテイジの家具がある方は、どうぞ大事にして次世代まで伝えていただきたいものです。

 

ドレクセル・ヘリテイジの特徴

 

ドレクセル 画像5

 

ドレクセル・ヘリテイジの最大の特徴は、トラディショナルなスタイルと堅固な作りにあります。ベースにはアメリカでも屈指といわれるノースカロライナ州の木材と、その魅力を最大限に引き出す職人の技があります。

アンティークの家具としても魅力のある重厚感を備えていて、中古家具の市場でもドレクセル・ヘリテイジの家具の人気は不動です。

その中でも、人気のシリーズを見ていきましょう。

 

  • 中古家具市場でも大人気「フランチェスカ・シリーズ

イタリアン・ネオクラシック様式を反映したフランチェスカ・シリーズ。ダイニングルームの家具が主流です。ノースカロライナの木材の肌理を生かしたラインで、ダイニングルームにはヨーロッパのエレガンスが溢れます。

 

  • 優美なソファは普遍の美「アップホルスタリー・コレクション」

トラディショナルをウリにするドレクセルの真髄ともいえるソファ、それがアップホルスタリー・コレクションです。ソファの優美な曲線、エレガントな布地、どっしりとした重厚感、エトセトラエトセトラ。スペースのある場所で映えるソファ、まるで映画の一場面のような演出をしてくれます。

 

  • モダンな魅力のある「トラユイン・シリーズ」

伝統を重んじる家具が特徴のドレクセルですが、コンテンポラリーアーツを感じさせるすっきりしたデザインのシリーズも存在します。19世紀のイタリアのスタイルを感じさせるトラユインシリーズがそれです。「三位一体」を表すトラユイン・シリーズ、余分な装飾を廃したコンパクトなデザインながら、木材の重々しさは健在。機能性の高さでも人気があります。

 

最後に

アメリカ南部の小さな町から生まれ、時代に揉まれながらも高い品質と優美なデザインの家具を生産してきたドレクセル・ヘリテイジ。

20世紀の後半、世界経済や情勢の変化によって安直な家具の消費が高まった影響を受けて、今はその光を消しています。

その運営方針は時代を超えることができませんでしたが、ドレクセルから生まれた無数の家具は今も確かに生き続けているのです。

あなたのお手元にあるドレクセル・ヘリテイジの家具も、脈々と長い寿命を生きていくに違いありません。

ぜひ、修理やメンテナンスを加えながらも大事に次世代に伝えていただきたいものです。

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